積立金、どれだけ返金されるんだろう・・・
こんにちは、三輪あや子です
互助会に入会するとき、不安に思うのが、会社が倒産した時のことです。
- もし、この冠婚葬祭会社が経営に行き詰まって、倒産しちゃったら?
- 互助会が解散しちゃったら、預けたお金はどうなるの?
- 全額、耳をそろえて返金されるの?チェックリストの項目が入ります。
本気で心配になってしまう、預けたお金のこと。
利用する前に泡と消えたら、大惨事です。
今回は、万が一、互助会が解散してしまった場合、積立金がどれだけ返金されるのかについて、まとめてみました。
会社が倒産!互助会の解約返金はどうなる!?
冠婚葬祭互助会とは、来たるべき「もしも」の時に備えて、早い段階から少しずつお金を積み立てておく、というものです。
将来、何十年後かはわかりませんが、実際にセレモニーを行う際には、あらかじめ選んでいたプランサービスを受けることができます。
「将来に備える」という意味において、互助会はとても有効なシステムです。
ただ、そこに影を落とすのが「冠婚葬祭会社の倒産」「互助会の解散」という事態なんですよね。
そういう時、コツコツ積み立ててきたお金は、どういう扱いになるのか・・・考えるだけで心拍数が上がりそうです。
そんなこと、ないとは信じたいのですが・・・
最悪なパターンも、念のため、想定しておくべきだね。
会社が倒産した場合の掛金の返還パターン
大事なお金を預けているのですから、当然「互助会が解散しちゃったら」ということも考えておくべきですよね。
将来、サービスを受ける予定で積み立てたお金は、相当な金額になっているはずです。
万が一、加入している互助会の運営会社(冠婚葬祭業)が倒産した場合、積立金の返還には2つのパターンが考えられます。
- 支払い済み全額が払い戻される
- 支払い済み半額が払い戻される
つまり、最悪の場合でも、積み立てたお金の半額は手元に戻ってきます。
最悪でも半額返金保証?
最悪でも「半額返還は確実」というのはホントなのでしょうか?
ホントです
これは互助会運営のルールとして、会員から預かる掛金の半分は、何かあったときのために外部組織に預ける決まりとなっています。
例えば、各法務局などをはじめとし、互助会保証株式会社、日本割賦保証株式会社、大手銀行などに分散して保管(供託)しています。
このため、支払ったお金の半分は確実に返金されるということです。
・・・残り半分も返せっ!
これ、最悪の場合だから。
じゃ、安心材料のほうも見ていこうね
会社が倒産しても、互助会は大丈夫?
今、互助会運営は、かなり健全化されています。
ここからは、少し難しい単語も出てきますが、できるだけ、わかりやすく説明しますね
おう、頼むわ・・・
現在、冠婚葬祭の互助会事業というのは、そう簡単に始められるものでもありません。
というのも、割賦販売法に基づいて経済産業大臣の審査を通過し、営業許可番号を与えられた会社にしか、互助会事業の運営は認められていません。
それだけでなく、めでたく互助会事業をスタートさせてからも、油断はできません。
その後もずっと経産省の厳しい監督指導を受けながら、運営の報告義務も課されています。
契約約款(けいやくやっかん)も、適正な内容とわかりやすい表記でなければならない、とされています。
ああ、互助会に入会する一般人が読むものだからか・・・
そう。読んで理解できないような文章じゃあ、ダメなの。
そういうことで、現在の契約約款は、わりと字も大きめで、わかりやすい表現に改められています。
営業許可番号もはっきりと書かれているので、そこもチェックしてくださいね
もし書かれてなかったら、おかしい?
うん、おかしいというか・・・あやしいね
大企業はすぐに倒産しない!?
このように、手続きが非常にやっかいな互助会事業を展開できる冠婚葬祭会社というのは、国内でもかなり大手企業に限られています。
大手企業がそのままつぶれると、経済的な被害は甚大です。
それで泣くのは、末端の消費者ですし、その会社の従業員たちです。
昔は、どうにも救いようがなかった企業の倒産も、今では違います。
大企業が何らかの理由で破産した場合、多くが「会社更生法」か「民事再生法」のどちらかを申請します。
百貨店のそごう、アパレルのレナウンもそうですし、ホテルやゴルフ場とか多いですよ。
あと、航空会社だとJALとかスカイマークとかもそうでしたね
これらは「再建型の倒産制度」といわれています。
会社をつぶしてしまうのではなく、債務超過に陥った会社をなんとか「建てなおそう(再建)」というものです。
つまり、大企業はいきなり倒産・消滅することは、あまりない、と考えます。
・・・煮え切らない言い方だな?
んー・・・100%絶対ない、とは言えないしね
互助会のセーフティネットワークとは?
こちらは、もう一つの安心材料ですし、利用価値の高いメリットですよ
冠婚葬祭互助会には、セーフティネットワークがあります。
互助会は全国にあるので、会員は「移籍」手続きを行うことで、違う互助会に乗り換えることが可能です。
【移籍とは?】
東京にあるA社互助会の会員が、大阪に転居することになったが、そこはA社の営業エリア外だった。
そこで、大阪のB社互助会への移籍手続きを行った。
B社互助会では、東京のA社で元々契約していたプラン内容と、ほぼ同レベルの内容が引き継がれ、もしもの祭には、B社で問題なくサービスを受けられる権利が保証された。
---と、いうものです。
これは、会員の転居によって契約した互助会がサービスを行えない場合の対処なのですが、倒産でサービスを提供できない場合にも適用されます。
これは互助会同士の助け合いです。
全国の互助会ネットワークを用いて、互いの会員の権利を守ろうと助け合う、まさしく『互助』の精神です。
これは互助会ならではのメリットなんですよ
もしも、会員になった互助会について「どうやら、あぶないらしいよ」という噂などが耳に入った時には、このシステムを利用して他の互助会へ移籍手続きを行えば、お金も権利も無駄にせずにすみますね。
もっとも、そんな事態になった場合は、会社側から事情説明と今後の選択についての問い合わせがあると思います。
次は、すべて解約・退会してしまう場合について!
お金、ちゃんと返ってくるかな?
葬儀社が倒産!互助会が解散した場合の解約問題と返金額とは?
会社が勝手に倒産したり、互助会が解散してしまうのは、相手の責任です。
とはいえ、解約や返金など、契約する上で特に重要なことは、「契約約款」に書かれています。
読みやすい字でわかりやすく書かれているので、何度もしっかりと確認しておくことをおすすめします。
では、実際に会社がサービスができなくなった場合、契約約款には、どうすると書かれてあるのか、調べてみました。
参考にするのは、十数年前に知人が入会した、とある冠婚葬祭互助会の契約約款です。
また、ちょっと小難しいぞ・・・簡単に頼むナ
こちらは、契約約款にズラッと書かれている中の『解約および払戻金』に関する項目の一文です。
『加入者は、当社が営業許可の取消し・営業廃止等・割賦販売法第27条の規定に該当することになったとき、またはこの約款にもとづく役務を提供することができなくなったとき等、契約の目的を果たせなくなったときには、解約することができます』(H社契約約款より抜粋)
・・・と、なっていました。
これ、つまり解約はできる、ということです
役務(えきむ)というのは、契約したプランのサービスのことです。
第27条というのは、割賦販売法という法律の中の「契約の解除」について書かれている項目です
解約は問題なくできるとして、お金については、どうなん?
解約した場合の積立金の返金額は?
では、解約した場合の払戻金はどうなるのでしょうか。
契約約款をさらに読み進めると、こう書いてありました。
『この場合、当社は加入者の支払い済み金額に年利6%(単利)の利息を加えた額を遅延なく加入者に支払います。』
(H社契約約款より抜粋)
この互助会では、すでに支払った金額は、間違いなく耳をそろえてお返しする、と明記してありますね。
なあ、年利って?
年利は1年で支払う利息のことね
要するに、会社側がサービスができないような事態に陥った場合、「預かった金額に利息を足して、お返しします」ということが書かれていました。
じゃあ、倒産してもお金は返ってくるんだナ?
そういうことだね。そう書いてあるしね
ただ、この場合の解約は、互助会(会社)側にのっぴきならない事情あってのことです。
それ以外の解約については、また別の話となり、解約手数料なども発生します。
互助会トラブルの多くは、この解約に関することなので、解約と返金については、入会前にしっかりと確認しておくことをおすすめします。
お葬式情報を集めだすと、どうしても避けては通れない「互助会」の存在。 互助会に入会するとお得です、ということはCMでもよく目にしますが、メリットがあるとすれば、デメ …
まとめ
昔は、会社が倒産すれば、預けたお金も権利もうやむやになって、最後は泣き寝入りするしかありませんでした。
ところが、法整備が進んだ今では、利用者(消費者)の権利は最大限、守られるように、あれこれと対策が講じられています。
万が一、冠婚葬祭会社が倒産し、互助会解散となった場合には、
- 他の互助会へ移籍して権利を維持
- 積立金全額を払戻し、互助会解約・退会
以上のどちらかを選ぶことができる、ということになります。
とりあえず最悪でも、半分は返ってきます
今回は、加入者側が損害をこうむらないか、というリスク面からリサーチしてみました。
万が一のケースなので、このようなことは頻繁には起こらないでしょう(と思う)。
でも、知っておくと、安心ですよね。
冠婚葬祭互助会は、もしもの時にお金の負担を減らしたい、と考えている方には、とても役に立つシステムです。
それでも、入会前には自分に合っているのかどうかも、しっかりと下調べをしておくことをおすすめします。
今では各互助会それぞれが充実したホームページを作って情報発信しているので、リサーチもしやすくなっていると思います。
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