- 『喪服にローファーはマナー違反?』
- 『お葬式の靴ってリボンとか付いてたらダメ?』
こんにちは、三輪あや子です
社会人になるとお付き合いの関係上、お葬式に参列する機会も増えると思います。
そんな時、喪服は持っているけれど合わせる靴に困った、という話はよく耳にします。
「フォーマルな靴を久しぶりに出したら、カビだらけだった」とか「サイズが合わなくなっていた」など、理由はさまざまです。
そんな時に、手持ちの靴で代用できれば助かりますよね。
どんな靴ならお葬式に履いていってもマナー違反にならないのでしょうか?
今回は、主に以下の内容でチェックしていきます。
- お葬式に履いていい靴(基本)
- 代用できる靴(許容範囲の靴)
- お葬式に履いてはダメな靴(マナー違反)
- お葬式でよくある靴トラブル
一般会葬者として参列する際のお葬式の靴について、女性編・男性編で解説していきます。
とっさの対処法として、参考になさってください。
お葬式にふさわしい女性の靴とは?
女性の場合、喪服に合わせるのはプレーンな黒のパンプスがふさわしいとされています。
洋装の喪服の場合です
ただレディース靴は素材もデザインも豊富で、ヒールの高さもいろいろあります。
その中から、お葬式にふさわしいとされる女性の靴は、次のとおりです。
- 黒の布張り靴
- 黒の革靴
- 光沢のないもの
- 金具類のないもの
- プレーンなパンプス型
- ヒールの高さは3~5㎝
靴の素材は特に革靴にこだわる必要はなく、ツヤを抑えたフォーマル用(に見える)なら、合成皮革やポリエステルなど新素材でも問題ありません。
フォーマル度を考えると、革靴より布張りの靴のほうが格上です。
殺生を戒める仏教の教えに配慮、という意味でね
迷った場合は、リクルート用の黒のパンプスをイメージして選んでください。
ちなみに、靴の購入価格は気にする必要はありません。
喪服の靴は、価格よりも「ふさわしさ」を重視して選んでください。
お葬式にふさわしい男性の靴とは?
男性の場合、お葬式にふさわしいのは「黒の革靴」「紐あり」です。
具体的には「ストレートチップ」もしくは「プレーントゥ」が定番でしょう。
【ストレートチップ】
つま先部分に横一文字の切り替えラインが入っている革靴。
紐を通すパーツが内側に取り付けられ、すっきりした見た目の「内羽根式」と、外側に取り付けられた「外羽根式」があります。
格が高いのは、内羽根式。
【プレーントゥ】
つま先に切り替えラインがないシンプルなデザインの革靴。
このどちらかを選べば、間違いはありません。
「ストレートチップ」も「プレーントゥ」も、ビジネスシーンから冠婚葬祭まで重宝する男性のフォーマル靴なので、一足は持っておくことをおすすめします。
会社勤めなら持ってるよナ?
履きたおしてボロかもしれねーけど
きれいなのを一足、持っておくと安心ですよ
葬儀用の靴がない時、代用できる靴とは?
「喪服はあるのに、履いて行く葬式用の靴がない」という場合には、手持ちの靴の中に代用できるものがないか、急いでチェックしてみましょう。
【女性の場合】お葬式の靴にリボンが付いているのはマズい!?
喪服に合わせる靴を、手持ちの靴で代用しようとしても、女性の靴は意外と余計な装飾がついていたりします。
その場合でも、以下の条件を満たしていれば、リボンやストラップ、凝ったデザインであってもマナー違反とまではなりません。
- 黒一色の靴(エナメルは不可)
- 黒い飾り・アクセントならとりあえずOK
- ストラップがあってもOK
- 金具も小さく目立たなければOK
レディース靴では、リボンや差し色などのアクセントが付いていても黒で統一されていれば許容範囲です。
中敷き(靴の内側)の色も、靴を脱がないのであれば、何色でもかまいません。
また、ストラップのある靴はカジュアルよりではありますが、礼服の雰囲気に合っていれば特に問題ありません。
靴に付属している金具やアクセサリーも目立つほどでなければ、今はそこまでうるさくはありませんが、できるだけ光沢のあるものは避けましょう。
これから黒い靴を購入する際には、冠婚葬祭を念頭に、アクセサリーが取り外せるタイプを選ぶと便利ですよ。
【男性の場合】葬儀の靴は紐なし・ローファーはOK?
突然のお葬式でフォーマルなメンズ靴がない場合は、多少カジュアルよりの靴になってもかまいません。
具体的には、以下のタイプです。
完ぺきではないけれど、マナー違反とまではいかない許容範囲の靴です。
- 穴飾り(メダリオン)のある靴
- 縫い目のデザインがある靴
- 紐なしの靴
- ローファー(画像の靴)
いずれにしても色は「黒」で「革靴」であることが前提です。
まあ、合皮やポリエステル素材でも革っぽく見えれば、問題ないですよ
金具などは目立たなければ許容ですが、大ぶりのデザインで目立つものは避けましょう。
また、ローファーは革靴の中でもっともカジュアルですが、実は高齢者を中心にローファーを履いている方は意外と多いです。
かなり格は下がりますが、他に代用できる靴がなければ、ローファーは十分に許容範囲の靴です。
仕事用のくたびれたローファーしかない場合は、前日に靴クリームでしっかりと磨きあげ、それなりにきれいにしておきましょう。
学生・子どものお葬式の靴は?運動靴でもOK?
学生がお葬式に参列する際は、学校の制服がそのまま喪服(正装)として通用します。
つまり、靴も学校指定の革靴でかまいません。
運動靴で通学している場合、高校生以上は革靴で葬儀に参列するほうがいいでしょう。
小学生・中学生の内は「子ども」枠ということで、運動靴でもかまいません。
その場合も、できれば派手な色合いのものは避け、白か黒か紺色などの落ち着いた色合いのシューズを選んでくださいね。
お葬式のマナーに反するダメな靴とは?
お葬式に不向きな靴とは、どんな靴なのでしょうか?
うっかり履いていくと、周り中から「アホかこいつ・・・」とひそかに思われたりするので、絶対に避けましょう。
【葬儀に不向きなメンズ靴】
- 黒色以外の靴
- スニーカー
- エナメル素材が使われている靴
- 大ぶりの留め具や装飾
- ブーツ系
【葬儀に不向きなレディース靴】
- 黒以外の靴(アクセントカラーも不可)
- エナメル靴
- サンダル
- ミュール
- かかとのない靴
- ローファー
- ヒールなしの靴
- 7㎝以上のハイヒール
- ブーツ系
基本的に、これらの靴を履いて行くとマナー違反となります。
男性は靴全体、あるいは一部にエナメル素材が使われているものは、避けてください。
女性は靴の種類・デザインも豊富なため、意図せずマナー違反になってしまうケースもあります。
その典型が、シンプルな黒でありながら、一見パンプスに見えるサンダル系の靴です。
サンダル系は夏場の葬儀場で時々、見かけますね
【ダメな靴の形】
- × つま先のあいた靴
- × かかと部分があいた靴
つま先・かかとがオープンになっている靴はすべてダメです。
【ダメなヒールの形】
- × ピンヒール
- × フレアヒール(末広がり型のヒール)
- × ウェッジソール(かかとと靴底の一体型)
このようなヒールの靴は、すべて不可です。
うっかり履いて行くと周りがきちんとしている分、変に目立ちます。
一方で、ヒールの低すぎる靴や、かかとのない靴(ペタンコ靴)もカジュアルすぎて、お葬式の女性の靴としてはふさわしくありません。
喪服にミスマッチなので、ローファーやサブリナなども選ばないようにしてください。
でも、高齢者の女性と妊婦さんは例外です。
足もとの危なくないよう、ローファーやウォーキングシューズでも、黒なら何でもOKです。
安全第一!
高齢者はもう、何でもOKってことで・・・
お葬式の靴でよくあるトラブルとは?
靴が原因のトラブルは、葬儀場ではわりとよくあることの一つです。
- 靴底がはがれる
- かかとが取れる
- 靴底が劣化してボロボロに崩れる
- 合皮の劣化で靴の表面が剥がれ落ちる
こういった靴トラブルは中年以降の男性の特に多いようです。
【靴トラブルの原因とは?】
靴に関するトラブルの多くは、長期保存による合皮・ゴム・接着剤などの劣化が原因で起こります。
箱の中に大切にしまったままだとかえって劣化しやすいので、靴は適度に履いて、きちんとお手入れをするほうが長持ちします。
梅雨明けの頃に一度、靴の状態をチェックしておくと安心です。
あー、靴が・・・崩壊したら?
万が一、葬儀場に着いた頃に靴が壊れだしたなら、とりあえず葬儀場スタッフに相談してみてください。
その時、可能な手助けをしてもらえると思います(たぶん・・・)。
葬儀場によっては、代わりの靴をお葬式が終わるまで貸してくれるかもしれませんよ
葬式用の靴がない時のとっさの対策とは?
突然のお葬式で、代用できる靴がない時の対策は「買う」か「借りる」かです。
おそらく時間的余裕もないので、すばやく行動に移してください。
- 対策① 買う
- 対策② 借りる・レンタル
対策①【靴を買う】
喪服一式を購入するのはそこそこ高額ですが、靴だけならそれぞれのお財布事情に合わせたものが購入できます。
質の良い靴を購入するつもりなら、百貨店や靴専門店に行けば上質なフォーマル靴がそろっています。
間に合わせに安価なものでいいなら靴の量販店や、いっそ大型スーパーで購入する方法もあります。
ただし、あわてている時に、そういう靴売り場を探し歩くのは大変かもしれません。
その他、ネット購入という方法もありますが、利用する際には、指定した時間に確実に商品を受け取れるか、確認してくださいね。
注文したわ、葬儀に間に合わなかったわ、じゃ泣けるしナ
対策②【靴を借りる・レンタルする】
買いに行く時間がないという方は、「借りる(レンタル)」という方法で乗り切るのも一つの手段です。
例えば、靴のサイズが近い家族や知人から葬儀用の靴を借りる、という方法があります。
また、おすすめは「レンタルショップ」を活用する方法です。
レンタルサービスなら、きれいなフォーマル用の靴を一足から借りることができます。
- 葬儀社のレンタルサービス
- レンタルショップ(実店舗)
- レンタルショップ(オンライン)
【葬儀社のレンタル】
まず、お葬式が行われる葬儀場にレンタルが可能か問い合わせます。
レンタルが可能であれば、当日早めに式場に到着し、事務所で手続きを行って靴を履き替えればいいだけです。
【レンタルショップ(実店舗)】
近くにレンタルショップがあるなら、その場でサイズを合わせて借りられるので、もっとも安心な方法です。
【オンラインのレンタルショップ】
スマホから24時間いつでも注文できるので、便利なサービスです。
ただし、いつ・どこで商品を受け取れるのか、確認が必要です。
お葬式に間に合うかどうか考えた上で利用しましょう。
よく利用されているオンラインのレンタルショこんな感じです。参考にしてください
オンラインのレンタルショップ
【Cariru BLACK FORMAL(カリルブラックフォーマル)】
バッグや靴、数珠や袱紗(ふくさ)まですべてそろっているので、足りないものだけレンタルすることも可能なレンタルショップです。
- オンライン専用(24時間注文受付)
- 16時までの注文⇒(最短)翌日の午前中に受取り可能
- 届け先の指定が可能
- 5,000円以上で送料無料
- 返却時のクリーニング不要
詳細は公式サイトをご覧ください
⇒喪服・礼服のレンタルが当日16時までの注文で、最短明日の午前中に届きます!Cariru BLACK FORMAL
まとめ
お葬式にふさわしい靴がない場合、手持ちの靴で代用することもできますが、ある程度マナー違反にならない注意が必要です。
とはいえ基本は男女とも、喪服に合わせるフォーマルな靴に、できるだけ近いものを選ぶようにします。
- 黒の革靴
- プレーンな靴
- 金属・留め具・飾りの目立たないもの
この3点さえ押さえておけば、まず大丈夫です。
男性はスラックスで隠れるので、足もともさほど目立ちませんが、女性の喪服はスカートが基本なので、意外と足もとは見られています。
あまりマナーから外れた靴を履いていくと、かえって周囲から浮いた存在になってしまうので、気をつけてください。
特に30代以降となると、儀礼的なお付き合いで葬儀に参列する機会もじょじょに増えるので、冠婚葬祭用の靴は一足は準備しておくと、いざという時に安心です。
『喪服持ってないけど、どんな服装ならマナー違反にならない?』 『喪服って高いよね。買わずにすませる方法ってないかな?』 急な葬儀で、喪服を持っていないことに気づいて、あわてた経験 …